日本の制限速度について
日本の制限速度
スピード違反(速度超過違反)は、法定速度を超えたスピードで走ったときの違反です。最高速度の規定があるのは車やバイクに乗っている人ならもちろん知っているでしょう。
道路標識や道路標示で指定されている道路や、標識がない道路でも時速60キロを超えた場合も速度超過違反に問われます。
法定速度は車の場合、一般道が時速60キロ、高速道路だと時速100キロです。
バイクだと原付が時速30キロ、排気量が50ccを超えると車と同じ時速60キロになります。高速道路も250cc未満だと通行禁止で、250cc以上の場合、時速100キロです。
制限速度の問題点
制限速度については、いくつかの問題が存在します。
道路環境の違いによる適正速度の変化
制限速度は、一定の道路環境で設定されたものですが、実際の道路環境には様々な要因があり、適正速度は変化します。
「制限速度を守っていると煽られる」「みな制限速度より+10キロで走っている」などといわれ、制限速度が機能していないといえるでしょう。
車やバイクの性能の向上
現代の自動車やバイクから考えると既存の制限速度の設定が低いのも問題です。
速度を出すことが容易になっており、運転者が制限速度を守ることが難しくなっています。
現在の高速道路や自動車専用道路の制限速度は1962年に作られた首都高速道路や1969年に作られた東名高速道路から変わりません。
当時の車であれば時速100キロメートルで走るのは精一杯だったので、制限速度の意味はありました。
しかし、60年あまり立った現在、車の技術水準は大きく変わり向上したのにもかかわらず、速度規制は60年前のままです。
運転者のモラルや意識の問題
制限速度を守ることは、交通事故を減らすためには大切です。
しかし、制限速度は多くの場合、低めに設定されているため規制速度を守らない車から煽られるなど、法律を守っている車が理不尽な扱いを受ける環境が作られます。
このような運転者には罰則が科せられることがありますが結果、交通ルールを軽視することにもつながってしまいます。
以上のように、日本の制限速度には問題があるといえます。
自動運転技術も登場しており、今後も問題となっていくでしょう。設計速度や交通量、実勢速度などを参考に法規も時代に追いついたものにしないといけません。
しかし、交通事故を減らすためには、運転者が速度を適正にコントロールすることが必要であり、制限速度はそのための指標として役立つことも事実です。